産業用ロボットとは?製造現場の経験からわかりやすく解説

産業用ロボットというと、「プログラムを作ってロボットを動かす仕事」をイメージする人も多いかもしれません。しかし実際には、ロボットが完成するまでには、機械組立、電気配線、調整、動作確認など、さまざまな工程があります。この記事では、製造現場で産業用ロボットに携わってきた経験をもとに、ロボットの組立では実際にどのような仕事をするのかを紹介します。

産業用ロボットとは

産業用ロボットとは、工場などで人の代わりに作業を行うロボットです。溶接、搬送、組立、塗装など、さまざまな工程で使用されています。

一口に産業用ロボットといっても、垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット(スカラロボット)など、用途によってさまざまな種類があります。

産業用ロボットが完成するまでの流れ

産業用ロボットは、部品を組み立てただけでは完成しません。機械組立、電気配線、調整、動作確認など、いくつもの工程を経て完成します。

私が経験してきた製造現場では、おおまかに次のような流れでロボットを立ち上げていきます。

①機械組立

ここからは垂直多関節ロボットで説明します。多関節ロボットというのは、関節が複数あるロボットのことをいいます。一般的には6つの駆動系(モータ)がある6軸ロボットが一般的になります。

機械組立においては、まずこれを各ユニットずつ組み立てていきます。ユニットというのは、1つの駆動系で構成されているものが1ユニットです。つまり、6軸であれば6ユニット組み立てるということになります。

組み立てるにはまず、組立図をみてどのような部品で構成されているかを確認します。組立図は2次元や3次元のものがあります。構成部品を確認するのと、どういう順番で組むのかを頭の中でイメージします。組立要領書があれば、それで確認してください。なければ、エクセルでどういう順序で組むかをフロー図で書き出すことも有効です。ロボットは重量、サイズに制約があり、後からボルトを締めることができない箇所があることもあります。2度手間にならないよう、この段階での段取りが大事になります。

これが終われば、次に組み立てる部品が揃っているか確認します。これは非常に大事な作業で、これを事前にしておかないと、組み立てている途中に実は部品が欠品していることがあると、探す時間が発生し組立の効率が下がります。確認の方法は設計部門が手配した部品リストと照合することになります。この段階で部品に破損がないかも確認しておけば尚良しです。

さて最後にこの部品を組み立てるにあたって、必要工具を用意します。これも先ほどの部品を揃えておくのと同じで、組み立てる前に用意しておきます。バーレンチ、スパナ、ドライバー、トルクレンチが一般的です。あと部品が入っている袋をあけるためにはさみ、カッターがあると便利です。あと、長さを図るのに15mmくらいのスケールもあると便利です。

長くなりましたので、機械組立の準備編としてこれで一旦終了とします。

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